立て続け
今日は父の入院やらなんやらでてんてこ舞いだった。
朝から碌に水分も取れず。ご飯も食べていないが、それよりも精神的にすっかり疲れてしまった。
人間はいずれ死ぬもの。私は生を受けてから一度も結婚式にはいったことが無いが、葬式には縁があって何人も見送ってきた。母も見送ったが。順当にいけば今度は父親だ。分かっていたんだが、それが急に現実味を帯びてしまって、まいったまいったw
長い長い間、喫煙していたから悪くなってるのは明らかだった。それに呼吸音とかがもう普通じゃなかったから。今まで見ないふりしてきたけれど、とうとう隠しようもなくなった。
もしもう少しでも伸ばしていたら、今晩にでも死んでいた可能性もあった訳だ。
夜呼吸しているのか何度も目が覚めて寝不足だったが、私の行動は自覚的ではなくても嫌な予感がして反応していたんだろう。あの絶望に苛まれた一夜も、虫の知らせだったのかもしれない。
しかしまぁ、入院したからといって安心はできない。病院は色々な菌がいる。感染症にでもなれば、父の死は早まる。先のことは分からないから、精々会話だけでもなるべくしておこうと思う。退院できる可能性も全くなくなった訳じゃない。通院は死ぬまでしないといけないらしいが……。
前向きに考えるなら、色々と準備をする時間をくれたんだろう。起こったことの解釈は当事者が好きに出来るから、少しでもプラスに捉えた方がいい。これから大変だが、一つ一つ当たっていこうと思う。
取り敢えずは、今日の夜からは父の咳をする音で目が覚めることは無い。
悲しいかな、そのことに少しほっとする自分がいる。毎夜死んでいるんじゃないかと思わなくて良いんだと。
兄も喫煙者だから煙草を止めてくれと言ったが、どうするかを決めるのは、やはり本人だけだ。
私の父は今のところ肺以外に問題はないようで、だから喫煙していなければ寿命はもっと長かった可能性が高い。
誰かと長く一緒に居たいと願うのなら、煙草は止めた方がいい。吸わなければ長く健康でいられるという訳ではないが、少なくとも小さくない原因の一つを潰すことができる。多少なりとも症状の進行を遅らせることが出来るかもしれない。
あくまで可能性の話しだ。
喫煙していても死ぬまで健康な人もいるかもしれないし、煙草を生きがいにしている人もいるだろうから。何がいいかなんて最終的に本人が決めることだ。
ただし、共に生きる人には大なり小なり迷惑をかけることになる。
じっくり考える時間を設けてみるといい。何をしたいとか、誰と生きたいとか、どう死にたいとか。考えたからといってそうなるものでもないけれど、致命的になる前ならば理想に近づけるように行動を変えることができるから。
どうか自分を大切にしてほしい。せめて自分だけでも、抱えざるを得なかった命だとしても大切だと慈しんでほしい。だって本心からそれが出来るのは当人だけなんだから。