餅による恣意 

ゲームとか、株とか、本とか(^u^)

鉢の手入れ

 父がいなくなってからほとんど手をいれないままで、水だけを鉢にかける程度だった。それで久しぶりに近寄ってみると枝垂れ梅の方は葉先が茶色くなっていたし、紅梅の方は新芽にびっしりと虫が引っ付いていた。バラは虫はついていなかったけど雑草が茂ってしまった。ハイビスカスは数日前にしぶしぶ植え替えた。その時も薄々様子がおかしいと思いながらもよく観察することもなく終わった。

 花も野菜も綺麗だったり美味しかったりするのだけれど、実際育てると肥料の臭いだったり虫だったり病気だったりといずれ手を入れなければ死んでしまう。デンマークカクタスも辛うじて枯れていないけれど、もうほぼほぼ死にかけている。簡易的でもいいから冬場しっかり日が当たって気温が零度を下回らないような場所を作らないと、花は落ちるし枯れてしまうことを知った。

 

 隙間なくびっしりとついている虫を見て、正直もう枯らしてしまおうかと思った。

 触るのも気持ちが悪いし、持っていた虫用のスプレーをかけて一日待ってみても様子は変わらなかったし。

 勝手なものだなと思う。何かを維持したりするのは骨が折れる。動物でも植物でも。

 それでいいのかと考えて、朝から見える範囲を全てテープで取り払った。手は虫の汁で赤くなるし、虫は虫で命だし。それを沢山潰すのは子供の頃ほど容易に出来るものじゃなかった。どんな命も命は命。それを嫌悪しても仕方ない。生きていれば必然何かを殺している。

 なんでも同じだけれど、居場所を得るのは大変なのだ。人も植物も動物も。

 梅は来年花を咲かせてくれるだろうか。シャコバサボテンは息を吹き返すだろうか。