餅による恣意 

ゲームとか、株とか、本とか(^u^)

立て続け

 父が昨日朝、救急車で運ばれた。本人に聞くとその間の記憶がないらしいが、兄が懸命に父を支えていた。看護師も来てくれたのだが、薬を飲ませるくらいでほとんど何もできなかった。仕方のないことだと思う。あんな風になってしまえばどうにもならないだろう。床に水溜まりを作るくらい汗をかき、呼吸器のマスクの管に汗やら涎やらが詰まるほどだった。呼吸はもちろん荒く、家が借りた酸素の機械が5リットルが最大だったが救急車と病院では10リットルにまで上げていた。全身は弛緩し支えることもままならない。溺れているようだった。

 本当に、本当に沢山の制度と人に助けてもらっている。

 今日面会に行ったとき、俺はこれまでだと言っていた。そして子供たちがいて幸せだったとも。こんなに不良品みたいな人間に、お前たちがいてくれて楽しかったと言っていた。本気かよと思った。

 

 そのあと叔母に連絡をとったら、叔母のほうも体調が悪いらしく検査のために大きい病院に移ったらしい。検査の段階だから何かの病気になったかなどはまだ分からない。でも最初の病院で分からず、もう一つ大きな病院を紹介されるくらいだから何かしらあるのではないかと思っている。

 なんだか立て続けに色々なことが起こって、未消化な事が山ほどあって、でもまだまだ大きくなっているようだ。見えていなかった部分に突然強い照明があたったように。

 電話がなるのが怖い。今度こそ死んでしまったのではないかとぞわぞわする。

 自分だけが特別ではない。人生には誰しも必ず辛い時期がある。分かっていても、どうしてと思ってしまう。

 なんでこんなに悲しいことばかりなんだと思ってしまう。

 

 友人が支えてくれていることがありがたい。

 家族がいてくれてよかった。

 父は意識がまだはっきりしているから。もう少し話がしたい。

 

 こんな時でも自分の事ばかりの私は、父が何かしら生きるための指針になるような事を教えてくれないだろうかと思っている。でももう違うんだろう。いやずっと違っていた。

 何かを一つでも拾いたいと思う。父が死ぬ前も死んだ後も。骨なんて物質的なものじゃなくて、少なくとも私が灰になるまで無くならない変わらないようなものを。